陰陽姫 夜明けを見るものたち



翠「くっ!」

翠は二本の刀で受け止めると、三本から火花が散る。

グッと押し返しすぐに幾太刀を振るうもかわされてしまい髪を数本斬るだけになる。

彩【ほう?まこと斬るか。妾が使っているのはいずなの身体でも。】

翠「たとえアンタが私の妹の身体を使ったとしても、私はアンタを祓う。それだけや。」

翠が飛び掛かりながら今度は氷結白雪を振るうと彩華は草薙剣で受け止め、次の瞬間左手を翠の前に出した。

彩【黄泉の炎に焼かれるがよい!】

翠「!?」

バッと離れるが彩華の掌から"黒い炎"が出る方が早かった。

翠「氷結白雪 氷柱!!」

間一髪で氷の柱を作り、それを盾にしたため直撃を免れるが高温の炎なので、すぐに柱は溶けてしまった。

翠「黄泉の炎を使うなど、やはり亡者と伊邪那美様を取り込んだためか。」

彩【くくっ、素晴らしい…やはり黄泉を開いて正解であった。これ程の力を手に入れれるなど思いもしなかった。】

うっとりと自身の掌を見詰める彩華。

翠「アンタ、勘違いしとる。その力は人間には扱いきれへん。ホンマに堕ちるとこまで堕ちてまうで!」

翠が叫ぶも力に溺れた彩華には届かない。

晴【無駄みたいだね。最早、妖のようだ。】

晴明の言葉にチッと舌打ちすると氷結白雪をドスッと足元に突き刺す。

翠「私達陰陽師は"人"を護るんが仕事。諦めへんよ私は。彩華の魂が"人"で有る限り、彼女もいずなさんも助ける!」