翠「母様、なんだか前より手に馴染んでいるのですが。」
【元々の持ち主が私でしたからね。親子だからある程度使えていたようだけれど貴女の霊力に合わせたから幾太刀の本来の力を使えると思うわ。】
白【流石、志波の一族でその刀を鍛え上げた女だ。貴様の兄はギリギリ使える程度までしか修復出来なかったぞ。】
翠「ちょっと白棹。」
意地の悪い言い方に眉を寄せると白棹は素知らぬように顔を逸らす。
【白棹殿、直接御逢いするのは初めてですね。どうかこの子達の事、よろしくお願いします。】
父様が深く腰を折ると白棹は少し驚いたように目を瞬く。
白【ふむ、初めてだ。そのように頭を下げられたのは。安心するがいい。我は今は翠の式。主と主の大切な者達くらい護ってみせよう。】
穏やかな声でそう言い翠が背中に乗ったことを確認すると地を蹴った。
【…行ってしまったね。】
【…黄泉に落ちたということは、それだけ危険なのでしょうね。一族総出とも言っていましたし。】
2人は既に見えない我が子と金色の獣を心配そうに見送るが、すぐに表情を引き締めた。

