蒼「逢えて良かったよ、父さん母さん。
こう言っちゃなんだけど、ここに落ちてくれたドジな姉上には感謝するわ。」
ちょっとおどけて言う蒼希に紫苑もクスクス笑う。
翠「別にワザとやないんやけど…」
ブゥと唇を尖らし拗ねると、すぐ傍でポンッとまたしても小気味良い音と共に金色の獣が姿を現す。
白【乗れ!長居は無用だ!】
【あ、翠!】
白棹の背中に乗ろうとしたが母様に左手を掴まれる。
翠「母様?」
【それ、少し見せて?】
それと指したのは翠の右手に握られた"幾太刀"だ。
見ると幾太刀は輝きを失い、退魔刀の役目を失っていた。
翠(そうだ、完全な修復が出来なかったから使えるのは一回位だと…)
翠は無言でそれを差し出すと母様は軽く刀身に額を当て何か呟く。
すると幾太刀は僅かに光り、次の瞬間には清浄な力が再び宿った。
翠「おぉ…すごっ…」
幾太刀を受け取ると、折れる前以上に手に馴染んでいる気がした。

