【翠、優しくて弱くて…"心"が誰よりも清らかな強い我が愛しい子。】
ギュッと自分を抱き締める母様。
翠「…母…様…」
小さい頃は大きく、この細い腕に護って貰っていたのに、今では殆ど変わらないその背中に腕を伸ばす。
【死んではなりません。絶対に生きて貴女の幸せを見付けて…】
いつの間にか父様も傍まで来て、翠の頭を優しく撫でていた。
この大きな手に抱き上げられ、撫でられて。母様とは違うゴツゴツした父様の手をそっと握り頬に押し当てた。
【翠、きっと伊邪那美が出て君が堕ちる前より状況は悪いだろう。だから母様の言う通り死んではいけないよ。僕らも決して亡者をこれ以上は出さないから。
大丈夫。僕らも無理しないでおくから心配しないで。】
翠「……はい、わかりまし……」
?【翠ー!】
【【「Σ!!」】】
上から突然、少年の声がして驚いて頭上を見上げる。

