翠「…勝手に人の思考を読まんといて。それに、いずなさんが私に彩華の過去を見せてくれたからや。私の憶測やから100%とは言えへん。」

式神なので翠の思考を読んだ晴明は感心したように翠を見ると、翠は呆れたようにため息を吐いた。

賢「何にしろ、今ここで指をくわえて見ているわけにはいかねぇ!扉もだいぶ閉まった。再封印を終えた各守護者も集まるだろうし何とかして奴を止めねぇと…」

翠「わかっています。晴明、もう一度力を貸し…」

ブワッと亡者が彩華を一気に包み、あまりの光景に絶句し動きを止め呆然と見つめる事しか出来なかった。

【「ぐっ…うあぁ…あああああ!


最早、黒い塊でしかない"ソレ"から苦痛に満ちた彩華といずなの叫びが木霊する。

翠「彩華!いずなさん!!」

翠は思わず駆け寄り、"幾太刀"を抜いた。

賢「翠!?」

翠「ハアァァァ!!」

ズシャッ

黄泉の扉と彩華とを繋げた黒い影を斬り離す。