陰陽姫 夜明けを見るものたち



彩【あぁ!?】

賢「すげぇ…」

賢人は思わず感嘆な声を洩らす。

ドガッ

彩【ウアッ!……グッ!】

吹き飛ばされた彩華は黄泉の扉の柱に背中を強打する。

彩華は最早、妖じみているが人間に憑依した霊。身体は生身の人間の身体なのであまりにも強くぶつけてしまい激痛が走ったのか、暫く動かない。

彩【ウ…ァ…】

賢「翠!早く止めを!!」

翠は頷き、刀を振り上げて…

グッ


「な…に…わた…しは…これは…!
! や、やめて!!私は彩華じゃない!」


ピタッ

翠「彩華やない?」

翠は今まさに斬ろうと手に力を込めたときにそんな悲痛な叫びが響く。

賢「何言って…とぼけたこと!」

晴【いや待て。確かに彩華の気配が無い。】

ズイッと晴明が翠と彩華の間に入り、彩華の眼を見つめる。