陰陽姫 夜明けを見るものたち



晴【おぉ。やぁーっと呼び出しかと思えば、開いちゃったのか。黄泉の扉。】

彩【いつ見ても忌々しい男よの晴明。】

晴明の姿に彩華は顔を歪める。

晴【お互い様だよ彩華。よくもこの子を悲しませてくれたね。】

晴明は翠の頭を撫で彩華を見据える。しかし、その目は今まで見た中で一番冷たいもので賢人は思わず息を飲む。

彩【貴様がそのような目をするとは珍しい。
だが、お喋りはここまでよ。】

スッと手を出す彩華は、いつの間にか剣を持っていた。

晴【! それは草薙剣(クサナギノツルギ)!】

賢「なっ!?あれが『三種の神器』の1つの草薙剣だと!?」

翠「成る程、子孫とはいえ八俣遠呂智や。奴の尾から出てきたのか。」

彩【左様。妾があの木偶の坊をただ置いているわけなかろう。】

彩華はスイッと剣先を翠に向ける。

彩【ここの結界を解くには貴様が解くか、死ぬかの二択なのじゃな?】

翠「アンタに私は殺せない。」

確信を持った声に彩華は口角を上げる。