賢「これは!」

翠「間違いない、封印が開いた!」

賢人は下、つまり地下に行く階段がないか辺りを見渡す。

賢「地下に行く階段はどこに…」

翠「はっ!」

そんな賢人を無視して気合いと共にズシャアアアと冷気がすぐ足元で感じた。

賢「へ?Σうっわぁぁぁ!?ιι」

一瞬の浮遊感の後、重力に従い暗い穴に落ちる。

ドンガラガッシャン!

翠「ふぅ。この方が早いやろ。賢人さん大丈夫?」

チンッと氷結白雪を鞘に納め賢人に問う。

どうやらそれで床を斬ったようだ。

賢「あ、危ねぇだろ!しかも何斬ってんの!?これ一応文化遺産に登録されてなかった!?ιι」

あまりの所業に詰め寄る賢人に翠はケロッと笑う。

翠「何言うてますん?そんなん気にしとったらここで戦闘できます?それに全部終わったらちゃんと直しますよって。」

そう言うとスッと表情を引き締め翠は暗い奥を見据える。

翠「まだ他の封印が閉じてへんな。やはり封印地に妖でも置いて再封印に手こずっているんかな?こんままやと扉が開く。行きましょう賢人さん。」

翠は瓦礫を跨ぎ、急ぎ足で奥に向かう。

賢「ああ!」

賢人も頷き急いで彼女の後を追った。