陰陽姫 夜明けを見るものたち



後数秒、翠の制止が遅く拓海も引き寄せなかったら…

拓「あ、ありがとう翠。ι」

拓海は冷や汗をかきながら彼女から離れる。

龍「スッゲ…間一髪じゃん。何でわかった?」

翠「何年あの屋敷にいたと思っとるん?他人の悪意ある視線には敏感に反応できるんよ。」

そう言って翠は"氷結白雪"を構える。

翠「…スー……ハッ!」

深く息を吸った後、気合いと共に刀を突き出す。

ゴゥッ!

すると切っ先から炎をも凍る冷気が出て、炎の壁が一瞬で割れた。

翠「いるんやろ?出てきたらどうや!」

僅かに上を睨みながら凛とした声で怒鳴ると黒い影が7人の前に降り立つ。

さ【我が気配に気付くとは驚いた。流石は彩華様を倒すことの出来る唯一の陰陽師。】

翠「褒めても何もでぇへんよ。」

からかい混じりに言えば妖はとんでもないと笑う。

さ【特別頂きたいものなどありませんよ。強いて言えば…貴女方の御命でしょうか。】

クスリと微笑みパチンと指を鳴らす。すると城の中から沢山の妖が出てきた。

賢「まだこんなにいやがんのかよ!」

賢人は舌打ちしながら懐から符を取り出す。

賢「オンミョウソワカマンショウトウケン!破っ!!」

賢人が詠唱と共に符を妖に投げると、符が触れた瞬間にまるで土人形のように崩れた。