翠「……使えるのは、たったの一度…」

カチャン

翠は静かに刀を鞘に戻し、抱き締める。

翠「それでも、有難い。感謝します、叔父様。」

目を閉じて、道成が消えた襖に頭を下げる。

顔を上げた翠は真っ直ぐに前を、未来(サキ)を見ていた。

白【翠、行くか。】

翠「ええ!」

立ち上がり急いで部屋を出る。皆が自分を待っているから。