翠「傷一つない。これは叔父様が…?」
折れる以前と変わらず、いや、もしかしたらそれ以上の出来ばえに息を呑む。
道成はコクンと頷く。
道「それはあの娘が…お前達の母が創った最高傑作の退魔刀だ。今の勘助には直せん。」
翠「母様が…」
翠は刀に額を当て、目を閉じる。
翠「それを、私に託して下さったんですね。」
白【しかし意外だな。貴様がそれをわかっていて翠に預けていたなんてな。】
チラリと道成を見遣る白棹の視線を避ける。
道「フン、ジジ様に言われてしまったのならば納得していなくても渡すしかなかろう。」
すると立ち上がり部屋を出ていこうとする。
翠「叔父様!」
道「…何だ?」
咄嗟に呼び止める翠に道成は少し振り返る。
翠「これを…私が持っていても良いのですか?」
道「言った筈だ。"返す"と。それにそれは使えるかわからぬ。」
翠「え?」
キョトンと首を傾げる翠に道成は更に続ける。

