翠「ここは神木の所有する山。ここの奥に『龍神酒』が湧く泉があるんよ。」
ぽてぽてと歩きながら話す翠の声は、静かな山に響いて聞こえる。だが不快に感じない澄んだ声なので耳に心地良い。
翠「皆は私の家で生活してもらう。って言っても、両親が死んで管理は神木に任せてたから、他にも住んでる奴おるけど。」
蓮「翠ちゃんの家って事は、君も一緒に住んでるの?」
白【翠は我の器。今は監視こそせぬが、本家に住んでおる。】
蓮が聞くと白棹が答えた。しかし、その言葉の裏に隠された意味に気付く。
((((それって昔は監視されてたってことじゃ…))))
思わず顔を曇らせる4人の様子に何を気付いたか聡い彼女はわかって、翠は苦笑してしまう。
翠「そんな顔しない!私は白棹がおったから、辛いなんて思わなかったんよ。」
だから大丈夫!と笑う彼女に気を遣わせてしまったなとか、相変わらず人の心配ばかりだなとか、そんな彼女をやはり愛しいなどと考えてた男どもだった。

