ビュッ!

秋「! 危ない!!」

翠「きゃっ!」

ビチャッ!

「「「ジジ様!?」」」

突然秋雅が翠を押し退けたと思ったら首から血飛沫が上がり、その場にいた皆が驚いた声をあげた。

しかし秋雅は首に食い付いた何かをすぐに引き剥がし、誰もいない方に投げ捨てた。

「"羽槍"!」

ドドドドド!

そこにすかさず上空から沢山の黒い羽が秋雅を襲った何かに降り注ぐ。

飛「皆さん大丈夫ですか!?」

バサッと降り立ったのは飛鳥。

翠「ジジ様!?」

翠は慌てて倒れている秋雅の身体を抱き上げ、状態を確認する。

その時

ドロリ

翠「………え?」

翠の手に温かくぬめりのある"何か"が付着した。

翠「…う…そ…」

震える手で秋雅を仰向けにすると、秋雅の首から止めどなく血が溢れている。

翠「い、いやぁぁぁぁ!!ジジ様!!」

賢「ジジ様!!救護班を!早く!」

慌てて救護班を呼びに走るものを見送り、翠の近くに駆け寄る拓海、龍之介、蓮、飛鳥、賢人。

蓮「翠ちゃん落ち着いて。今救護班の人呼んでるから!今は応急措置をしよ!」

蓮は翠の肩を抱き寄せ、傷口に翠の手を当てさせ自分の手も重ねる。