翠「私もさっき聞いたんやけど、どうもあの子蒼希や勘助様と離れたくなかったんやって。」

賢「どうゆうことだ?」

意味がわからんというように聞く賢人に翠はニコリと微笑み

翠「女の子だと、いつかはお嫁に行くやん?けど男の子やったら傍にいる時間はもっと長いしお役目にも『女だから』と舐められない。蒼希もやけど紫苑は小さいながら1人になるんが怖かったんやないかなぁ。まぁ、そろそろ限界やったみたいやけど出来るだけ足掻きたかったんやない?」

つまり、紫苑は幼い頃からそんな事を考えて、それを今まで守っていたということか。

賢「たくっ、お前達ときたら姉弟揃って深く考えすぎだな。しかも、周りに頼ることを知らねぇから俺は心配だぜ。」

やれやれと頭を振る賢人に申し訳なさそうに苦笑いする翠。

翠「それはそうと、賢人さん私そろそろ着替えたいんですが…」

賢「ん?手伝う?」

翠「Σ!!アホかー!///」

ババッと着替えを取り、隣の部屋の襖をピシャンと閉めた。

賢「つれないねぇ?」

クスクスと襖越しに笑う賢人の気配を感じ赤くなった顔を自覚しながら翠は急いで着替え始めたのだった。