賢「にしても確かにすげぇ人の数だな。お前たちはどこで見るんだ?」
蓮「飛鳥が屋根に運んでくれたからソッチでね。阿部ちゃんも来る?」
賢「いや、俺はここから見るよ。翠もそこか?」
蓮「いや、翠ちゃんは…」
ドォン!
突然、大きな和太鼓の音が響きそこで会話は途切れ、皆舞台に視線を向ける。
蓮「始まるね。じゃあ、後で!」
賢「ああ。」
片手を上げ返事を返すとピョンッと屋根に飛び乗った。
賢(おお、身軽っ!)
蓮を見送って舞台に視線を戻すと、特徴的な蒼い髪が深い緑色の狩衣を纏った姿で現れた。
そいつはペコリと頭を下げると強い眼差しで群衆を見渡す。
蒼「明日の戦いを前に、皆様よくぞお集まり頂きました。今宵も封印は破られ、この古の都も邪気に満たされましょう。
されど、我らに希望はまだございます。どうか皆様、共に祈りましょう。我らの勝利を!願いましょう。愛するものの変わらぬ幸せを!」
そう言うと蒼希は横笛を構え美しき旋律を奏でる。
その音色に誘われるように2人の人影が舞台に上がった。

