陰陽姫 夜明けを見るものたち



翠「でも、死んだ人間が妖を従わせるなんて出来るん?肉体が無ければ不可能やろ。」

もっともな事を言えば【それだ。】と扇子で指された。

晴【彩華は今日までずっとこの世に生き続けていたんだろう。他人の肉体を借りてね。】

白【借りるだと?】

晴【僕が会ったとき彩華はある貴族の姫君だった。その貴族には姉君もいたのだが、妹君はかなり姉に対し劣等感を抱いていてね。その心の隙間に彩華は自身の魂を入れ、侵食し支配する。そして完全にその身を己のモノにしていた。】

秋「では今、彩華と名乗っているその少女も…」

晴【…恐らくは助けられないよ。僕の時も彩華を追い出したけど、彼女から生気は感じられず数日後には亡くなったから。】

少し眉間に皺寄せて呟く晴明。

翠「………」

白【彩華は一体何をする気なんだ?】

晴【まぁ単純に常世と現世を入れ替える、かな?】

コテンと首を傾げて晴明は腕組みをする。

神「何のために?」

理由がわからず皆、キョトンとしている。