ブワッ

封印が解かれたことにより、龍脈が溢れた。

【龍脈じゃ!】

【おお、力が溢れる!!】

それを味わい力を増す妖達を一瞥して

彩【余り調子に乗って力を増やし過ぎるでないぞ?】

軽く注意して外に出ると勘助を支えていた妖達は全員地に伏していた。

彩【…男がおらぬ。これは…鴉の羽根、あの小娘の仲間か。】

地面にはいくつか黒い羽根が落ちており、そういえば先程の奴らに鴉天狗がいたかと思い出す。

ギュッと羽根を握り潰すと、ジュワッと燃えて灰になってしまった。

彩【フン、役立たずが。】

ドカッ

彩華は地面に転がる妖を蹴り上げた。

【ガッ!?】

【あ、主様!お止めください!】

慌てて止めようと他の妖が近付くとその頭を掴む。