大隅君の顔は真っ赤だった。 そんな顔、見たことなかった。 いつも大隅君はムスっとしていて 怖くて、声も荒いでいる。 ああ、思えば笑っている顔も 見たことないなぁ。 だけど今、私の前に居る大隅君は いつもと違う。 優しくて、でもそれを恥ずかしがって 顔を真っ赤にして。 頭に乗せられた手はさっきよりも 熱くて。