「じゃあいくぞ…」 大隅君の目が変わった。 まっすぐで真剣な目。 今の大隅君は完全に役に入りきっている。 だって目が、瞳が、透き通っている。 「先輩…」 「んだよ。」 「手…」 「やめてほしいの?」 「いや…そうじゃなくて」 「離さねえよ。」 「へ?」 「俺が離したくねえんだよ」 …うまくいった! この早いやりとり、ずっと練習してきて 今やっと初めてできた!