先生はふうっと大きなため息を ついてこう言った。 「翔太があんなんじゃ、今日はもう 無理ね。 ほんとにあの子は…。 ごめんなさい、レッスンは明日からに してもらえるかしら?」 他の演者さんたちは はいっと返事をし、荷物を 持って次々にスタジオを出て行った。 私は扉の横に立ち ひとりひとりに 「すいませんでした。」 と頭を下げて謝った。 本当に私が悪いんだもんね。