「わ、わかった。」
なんか気まずいし。
少し落ち着こう!
私は走って台所に向かった。
拓君は私を好きで、私は琉が好き…と思う。
琉は私を幼なじみとお世話係と思ってて…
つまりこうかな。
拓君―好き→私―好き?→琉―?→?
……って事!?
ふ、複雑な…。
やっぱり
私は琉が好きなんだよね?
あんな一言でショック受けて…
昨日だって幸せだったように思う。
やっぱり否定しても否定してもだめ。
私は
琉が好きなんだね…。
でも
叶わないの…?
私はこんなんだし。
はぁーあ。
うまくいかないな。
台所に着くとコップ三つにお茶を注ぐ。
琉…。
拓君とは気まずい。
キスの感触はまだ残ってる。
まさか拓君があんな事するとは。
普段は落ち着いてるのに。
気まずいよね。
トレイの上にお茶を入れたコップを置いて運ぶ。
もう盗み聞きするのはやめよう。
ろくな事ないだろうし。
割らないよう慎重に私は持って行く。
恋はどんな形でもみんなこんな風に辛いのかな。
おとぎ話では意地悪な悪役が出て来るけど恋で苦しむお姫様なんて…
出会ったとたんすぐ恋に落ちて
少し一難ありながらも最後はハッピーエンドが多い。
私は小さい頃からおとぎ話に憧れてる。
でも実際は…。
想ってくれる人がいる。
想える人がいる。
その事実を知ったとたん私の心は複雑。
でもやっぱり…。
「お、割らずに来れたか。」
私が来るとにやっと笑う琉。
「ありがとうね。処理してくれたんだ?」
「拓にも手伝わせた。」
「あ、拓君もありがとう…」
「いえ…」
拓君と私の雰囲気はぎこちない。
琉は何も知らないといった顔をしてる。


