「気をつけてね?瑞穂ちゃん。」
目の前には拓君の笑顔。
「ありがとう。」
私は拓君に言う。
だけど
表情は笑顔になれない。
「瑞穂ちゃん…?」
拓君は私を見る。
すると
「ったく、しょうがねぇな。ほうきとちりとり取って来る。」
琉はそう言うと掃除用具を取りに行こうとしてた。
…あ…
「琉、ごめんね!弁償…」
「いいって。お前は貧乏だろ。俺がなんとかする。」
琉は振り向いて私に言うと掃除用具を取りに行った。
貧乏って失礼な…。
でも…。
私は琉の背中を見つめる。
琉…。
足には昨日、琉が貼ってくれた絆創膏。
大丈夫かって心配してくれた。
いつも意地悪なのに私がドジすると優しい。
そんな琉は…。
「瑞穂ちゃん、大丈夫?」
拓君は心配して私を見つめた。
あ、そうだ…
拓君は私を好きなんだった。
嘘みたいだよ。
拓君が優しいのはみんなにで
私は特別だなんて思った事なかったから。
琉は
気付いてたんだね…。
なんか
ショック…。
私だけ?鈍感なのは。
「大丈夫だよ。ありがとう、拓君。」
「ううん。瑞穂ちゃんこれからは気をつけようね?」
拓君は優しく笑う。
やっぱり
拓君は天使みたい。
「はい。私、ドジだね。本当に。」
昨日、琉が駆け付けてくれた時。
本当に嬉しかった。
心配してくれた事が。
琉は完璧な悪魔じゃないんだって。
でも
琉にとって私は…。
「瑞穂ちゃん。琉じゃなくて俺にしなよ?」
「えっ…」
私は拓君を見る。
拓君の言葉は今の私の心の声を聞いてからのように思えた。
「俺、瑞穂ちゃんが好き。」
拓君は私を真っすぐ見つめて言った。
拓君がちゃんと私に伝えた気持ち。
告られた…。
でも…私…


