「いじめちゃだめだよ。女の子には優しく。幼稚園とかで習わなかったのか?」
拓君は琉に言う。
拓君は琉と反対だね。
優しいし爽やかだし。
天使さん?
「ふん。俺は人の指図に乗るのは嫌なんだよ。」
げげっ…
「かわいくない子供だったんだな。琉は。」
「は?俺はかわいいって言葉使われるの嫌いだね。」
本当にかわいくない。
小さい頃から変わってない!
「琉は幼稚園からこうだもん。かわいいはずないよ。」
私はトーストをかじりながら言う。
「え!?マジで?このまま?ありえねぇ。」
拓君は琉を見ながら言う。
「お前らぶっ飛ばしていい?」
琉は私と拓君に言う。
私と拓君は笑う。
拓君は中学も同じだった。
琉が中学でサッカー部をやってた時の仲間で私は拓君と同じクラスになった事はないし面識はなかったんだけど。
高校で同じクラスになってから仲良くなった。
だから琉のが拓君とは付き合いが長い。
拓君は琉と同じくらい頭が良いから同じ高校に行った。
サッカー部の元仲間で行く高校も同じだから二人は親友同士。
だから私も琉を通じて仲良くなった。
クラスで話す男子は琉以外では拓君だけなんだ。
良い男友達だ。
「瑞穂、今日どうすんの?俺、拓と部屋で話してっけど。」
琉は私に聞く。
「私は…」
今日はせっかくの休み。
…だけど。
友達みんな合コン。
「今日、友達みんな合コンなんだ。だから買い物でも行こうかな…」
「は?かわいそうな女。合コン参加できないなんて。」
琉は笑って言う。
むっ…
「琉が反対するんじゃん…」
私は琉に言い返す。
「ここにいい男がいるのになんで合コン行きたがる?」
琉はにやっと笑って言う。
「自分で言ってて恥ずかしくないわけ?」
「事実だ。」
琉は笑って言う。
本当…自分一番だなぁ…。