「琉、何?」
「いや、やっぱいい。」
琉の声はおばけ屋敷のスタッフの声に遮られたからね。
何を言いたかったのかな。
琉、複雑な表情してるし。
琉…?
「琉?」
「まだ入れないのかよ。」
「やめる?」
「いや、絶対入る。」
「もう〜」
さっき言いたかった言葉はなんだったんだろ。
琉は私の手を握ったまま。
まだまだなのに。
なんでかな。
離せない。
周りから見たらカップルみたいだよ。
私達。
だけど
「きゃあああ!」
出口でカップルで叫びながら出てく所が見えたとたん私の気持ちは変わる。
やば…
本当に日本一怖いのかな?
琉…琉〜
私はぎゅっと琉の手を握る。
「どうした?」
「こ、怖い…」
「やっぱり今日の夜は俺の部屋行きかな?」
琉はにやっと笑って言う。
怖い〜
ホラー映画もやばかったし。
夜、トイレ行けない!!
「琉〜」
「ふっ…びびる姿見るとやばいんだけど?」
あー…もうなんで琉優しくないの!
意地悪だ。
「琉、怖い。」
「瑞穂、また顔青ざめ。」
「だ、だって…」
「俺が顔赤くする事してやろうか?」
「い、いいです。」
琉はびびりな私を見て笑ってる。
あー…早く入って早く出たい!!
あー…
なんでこんなに怖がりなんだろ。
マジで弱虫だなぁ私。
「どうぞ。」
私達が入る番。
やば…マジでもう逃げられない!!
「瑞穂、早く行くぞ?置いてかれたいか?」
「ううん…」
私は琉に手を引かれ歩く。
どうしよ…
中に入ると真っ暗で怖い。
映画と違って目を閉じる事も耳を塞ぐ事も出来ない。
あー…やだよぅ…
びくびくしながら琉と歩き出す。


