琉はやっぱりやな感じ。
美味しいのに!
「えー?美味しいよ?」
「お前は庶民だもんな。」
なっ……
琉…むかつく!
やっぱりこれは
デートといえない!!
「早く食えよ?」
「はい…」
自己中なやつと今日は一緒に出かけるとか…
大丈夫かな…私!
やっぱり
こんなやつに恋なんて恋なんて…
ないよ。
早く食べ終えた琉はアイスコーヒーを飲み干し
早くしないかという目で私を見る。
なんか
居づらい雰囲気…
琉は待てないやつだから。
「ごちそうさま。」
「よし、行くぞ。」
「えっ…」
私が食べ終わり、ジュースを飲み干すとすぐに琉は席から立ち上がった。
休む時間もないのかい。
「おい。早くしろ。」
「は、はい!」
私は慌てて先に行く琉を追いかけた。
自己中な王子様だ。
はぁ…今日一日琉に振り回されちゃうよぅ…
でも…。
「よし、ゲーセン行くか。」
店を出ると琉が言う。
「ゲーセン?」
私は琉を見る。
「UFOキャッチャーとやらをやってみたい。」
「琉、ゲーセンも初めて?」
「おう。」
お坊ちゃまって…
そういや琉は昔からあまり出かけなかったよね。
家にいて…
親がうるさいんだっけ?
外でどろどろになって遊んだ事ないらしいし。
琉は周りの人に大切にされてきて
お坊ちゃまらしい生活しかしなかった。
だから
普通が見てみたいのかな?
自分一番命令大好きなのは
お坊ちゃまだからかな?
普通じゃないもん琉は。
「近くにあるだろ?行こうぜ。」
「うん!」
私は琉と並んでまた歩き出した。


