幼なじみはご主人様!?






「…あそこな?」



「えっ!?」


琉が選んだのは某有名なチェーン店のハンバーガー屋さん。


琉みたいな坊ちゃまは好むのかな…


「行こうぜ?」


「あ、うん…」


琉は


普通なやつになりたい言ってたけど。


普通じゃないやつだから…


ハンバーガーとか…





「瑞穂、何が美味い?」


店に入ると琉が私に聞く。


「えとね…」


琉が


こんな場所にいるのは変な感じ。


「ここ、うちのカード聞くかな?」


「さあ?」


「ま、いいや。現金で。」


琉は財布を取り出す。


札束だらけなんだよね、財布。


だけど


琉は百円玉を持ってた。


え…


琉に百円玉って


それも変な感じ。


札かカードってイメージが…


金の亡者っていうか…


「瑞穂、たのまねぇの?」


「あ、うん!」


琉に言われ私はレジに並んだ。



私が選んだのはオレンジジュース、ポテト、店オリジナルのハンバーガー。


私の友達と行く時頼むパターンと同じ。


琉もハンバーガーとポテトは真似して飲み物はアイスコーヒーにした。


「全く。騒がしいな、この店。」


「そうかな?こういう店はみんなそうだし。」


琉と私は席を探しながら言う。



「あ、琉…あそこは?」


「あ、じゃああそこで。」


琉と私は向かい合って座る。


琉は腕を組みだらーっとした姿勢で座った。


あー…お坊ちゃまは抜けない…


…ってか



琉がハンバーガーとか本当イメージ湧かなかったな。


いつも


キャビアとか豪華な料理食べてるイメージだから。



私はハンバーガーを食べる。


ん…美味しい。


でも


――チラッ…


琉も食べ始めた。


気になる


お坊ちゃまの反応。


だけど


「ふん。庶民の味だな。まずくはねぇけど。」


げっ…