「あ、ありがとう…」
「うん。」
デートみたいでドキドキだよ…。
「さて、行くか。」
「えっ…」
朝ご飯…
「朝飯も外でな?」
「移動って車?」
「いや、歩きで。」
車じゃないんだ…。
なんか
本当にデートみたい。
「今日、どこ行くの?」
私は琉に聞く。
だけど
「それは俺が行って決める。」
琉は笑って言った。
琉の行きたい場所って
どんな所…?
「ほら行くぞ。」
琉は先に部屋を出る。
「あ、待ってよ。」
私は琉を追いかけた。
荷物を持ち、玄関に行くと私はサンダル…琉はスニーカーを履く。
あー…今日のサンダル
履き慣れないんだよね。
でも
なんでかな。
おしゃれして出かけたいと思う。
相手は
琉だよ…?
私より先に履き終えた琉は先に家を出る。
あ……
私も慌てて靴を履き琉を追いかけた。
「……さて。朝だしハンバーガーでも食うか。」
琉は外に出るなり言う。
「ハンバーガー?」
琉
そんなの食べた事…
「琉…ハンバーガーって…」
「食った事ない。」
「えっ……」
やっぱり…
さすがお坊ちゃま。
私は琉がいなくて友達と遊べる時に友達と食べるけど。
お坊ちゃまはいい物しか食べないよね。
「今日は普通のやつみたいになりたいんだ。」
「えっ?」
「ま、命令はありだけど。」
「命令するのって普通のやつかな…」
「別にいいじゃん。」
そう言うと琉は前を歩く。
琉が普通のやつみたいになりたいとか…
どうしたんだろ?
「瑞穂、早くしろ。おせぇよ。」
「あ、はい!」
私は琉と並んで歩き出した。


