幼なじみはご主人様!?



琉はそんなんじゃない。


むかつく嫌な男で…


「瑞穂?」


琉は私を見る。


「明日早いならもう行くね。おやすみ…」


「お、おい?」


私は部屋に向かう。


付き合ってないんだ。


琉はご主人様みたいで。



幼なじみで。


それ以上の感情はないはず。


そうだよ…ないよ。



部屋に戻ると明日着る服を選んだ。


まだ着た事なかった白いレースのワンピース。


デートみたいな服だけど…



なんで私は胸が痛んだのかな。


琉の事は考えたくないはずなのに…


考えちゃう。



おかしいよね。


服を用意すると私は髪を乾かし肌の手入れをして眠った。


私はいつかこの家を出るんだ。



だから


感情に流されたらだめ。



琉なんか絶対好きじゃないもん…


絶対に…



でも



夢を見た。



一人ぼっちで辛かった私を琉がここに連れて来た時の。



なんでこんな夢を見てしまったんだろう…私は。















―――次の日の朝。




私は爆睡してた。



すると


『早く起きろ!!バカ女!』



――…ガバッ



枕元にあるトランシーバーから連絡が。



琉…。


昨日の夜の事を思い出す。


複雑だった。


……でも…



気にしちゃだめだよね。


私は琉のお世話係。


……ってか…


まだ7時…。



学校行く時間と変わらないし。



土曜はいつも9時起きなのに…。



琉ははりきるとそうなるからなぁ。


あー…眠い。


瞼をこすりながら私は洗面所に向かう。



洗面所で顔を洗い、肌の手入れ、メイク、髪をやる。


その後服に着替える。


女の朝は忙しいのに。


トランシーバーにいつ怒鳴り声が聞こえるかわからないから怖い。


トランシーバーはいつも持ってる。