―――駅。


「本当に一人で大丈夫?」

喜美子さんは私に聞く。

「はい。喜美子さんには色々良くしてもらって感謝です。川端さんにもよろしく言って下さい。」

「結婚式、呼ぶからね?」


「はい…」


もうそろそろ電車来るのかな。


琉とはお別れ。


琉は私がいなくなったらどうなるのかな…。



すると



「瑞穂!!」



……え……


聞こえるのは大好きな…


「琉!?」


琉は私の所へ走って来たんだ。


なんで…?


「拓から聞いた!なんだよこれ!マジざけんな!」


琉は私に怒鳴る。


「ごめっ…」


――グイッ


………え……


琉は言いかける私を抱きしめた。


り、琉…?


「約束する。俺、絶対絶対瑞穂を迎えに行く。だから待ってやがれ。」


……えっ……


「距離や時間なんか関係ねぇ。俺が好きになってやるのはずっとずっとお前だけ。」


「なっ…」


「とにかくこれは絶対命令だ。お前はずっとずっと俺様の彼女なんだからな!」


「うん…」


琉……。


「大丈夫だ!俺、絶対今より最強になってやるし!」


「うん!」


すると


………あ……


電車が来てしまった。


「瑞穂ちゃんそろそろ。」


「あ、はい…」


喜美子さんに言われ私は行こうとする。


でも


まだ足は動けない。


「琉。」


「あ?」


――グイッ。



私は自分から琉にキスをした。


「み、瑞穂?」


私が唇を離すと琉は呆然。


「こんなバカ男ずっと好きになってやるいい女なんて私くらいしかいないんだからね!」


私は涙を流しながら笑って言う。


「なんだよ、おま…」


「じゃあね!」

「あ、みず…」


私は走って電車に乗り込む。


「約束絶対守るんだからね!」


私は電車に乗りそう叫ぶと電車の扉は閉まった。

私はしゃがみ込み窓の外を見ず泣いた。