まだドキドキしてる。


薬指にはめられた約束の証の指輪…


琉からの突然プロポーズ。


びっくりした。


誕生日プレゼントがまさかこんなだとは…


ドキドキして昼食を食べてもただぼーっとしてた。


嬉しかった。



琉は嫌なやつだけど大切な彼氏だから。


答えはもちろんオッケー。


当然


一般人な私が許してもらうには時間がかかるかもしれないけど。


琉の隣で笑ってたい。


それが私の本当の願いなんだ。


告白されるのも信じられなくて夢だと思った。


でもプロポーズはもっとびっくりだよ。


あと何年したらその約束は果たせるのかな。


私はずっとこの指輪をはめてたい。









「ありがとうございました…」


早めのプロポーズをされてからずっと話してない。


店を出ても私と琉は黙ったまま。


琉…


すると


――ギュッ。


琉は私の手を突然握った。


琉……


「ケーキ、食わないか?」


「へ?」


琉が言うと私は琉を見る。


「近くに公園あるから…」


「うん。でもケーキなんて…」


買わないと…


「川端に運んでもらうよ。俺が作った。」


「えっ!?」


あの面倒くさがり屋の琉が!?


そういうのだけは不器用な琉が!?



「なんだ?その反応…」


「いや。」


「美味いから覚悟しとけよ。」


「琉がケーキなんて…」


「好きな女の誕生日だけは俺はいい子になってやるんだよ。瑞穂の笑顔が見たい。」



琉…


「わかった。期待しとく…」


琉の作ったケーキかぁ…


「俺、頑張ったんだからな。うちの料理人に習って。」


「へぇ…」


頑張ったんだな、琉も。


「まずいとは絶対言わせない。ま、俺が作ったんだ。悪いわけない!」


本当自信満々…


でも


まあ楽しみにしててあげます。