「瑞穂、命令だ。帰ったら俺に何か作る事と俺の部屋の掃除と片付けと後は…」



「琉、命令いっぱいだよ!」


「あ?お前はお世話係。彼女でも特別扱いはしねぇよ!お前は俺の言いなりだ。いいな?」



うわ〜


どうにかしてよ。


このご主人様キャラ。



「わかりましたー。」


お世話係の仕事内容めちゃめちゃだなぁ。


琉のお世話と言うより奴隷?


犬?


命令には必ず従うなんて嫌なルールだなぁ。


ハラハラドキドキ。



「明日テスト結果楽しみだな。瑞穂は笑うか泣くのか。」


琉はにやっと笑って言う。


「やだな…。」


「ま、どっちにしろ明日は瑞穂の誕生日だから嫌な思いはさせないよ。」


「へ?」


私は琉を見る。


「瑞穂楽しみにしてたんだよな?だったらよ、明日学校終わったらいっぱい遊ぶぞ。」


「遊ぶ?」


「おう。瑞穂に大切な話と渡したいもんあるしな。」


「えっ…」


大切な話…?



「楽しみにしてろ。」


「う、うん。」


大切な話?


なんだかドキドキだなぁ。



それに渡したい物って?



明日はドキドキの誕生日になるかも!



どうか幸せな誕生日になりますように!









「どうぞお乗り下さいませ。」



いつものように川端さんの車で帰る私達。



誕生日かぁ。


明日はどうなるんだろ。


ドキドキ。


「なぁ、川端。明日は迎えいらないから。」


「はい?」


琉は川端さんに命令してる。


「明日は瑞穂の誕生日だから二人きりが良い。母さん達には内緒な?」


「わかってます。あー…そういえば明日は瑞穂さんの誕生日でしたね。」


「そうそう。だからよろしく!川端はばあさんとデートして来いよ。」


「デートだなんてそんな…」


「俺からばあさんに言うからよ!」


琉は笑って言う。


琉なんか明るいなぁ今日。