本格的なインドカレー…


……って何!?


――今、私はキッチンにいる。


腹減ったから早く作れと言った琉。



意地悪だよ…


私…



料理って何年ぶりだろ…



今日は運悪く料理人は中華担当の人だけ。


聞けないじゃん!


インドかぁ…


適当にソースとか入れてごまかすとか…


あー…もう琉の意地悪…



頭にはにやっと笑う琉の悪魔な顔が浮かぶ。


琉のバカ…



なんでそんなに私に意地悪なんだよぅ…




カレーのルーはあるけど…


あとは…


うーん…


インドだからチキンがいいのかな?



あ、唐揚げあったかも…



あとチーズって…



あ、あと卵?


もういい…


文句言われても私に頼む琉様が悪いんです。


レシピも何もなしとか無理だよ…



あれ?ルーってお湯に溶かすだけだよね?」


水も適当…


あー…学校のキャンプのカレー作りでなんで野菜を洗うのと切るのが担当だったかな…


わかんない!!


琉は私をいじめて楽しいのかな。


本当悪魔…



琉と幼なじみでずっと同じ家にいて…



みんなは付き合ってるのかとか言うけど…


私にとって


琉はそんなんじゃ…


そんなんじゃ…



あー…


考えない考えない!!



私はカレーを作っていく。



だけど


「ぎゃああ…」



「ひゃあ〜」



やばすぎ!!


ちゃんと作れる思ったのに…



最悪…

出来上がりは


どろどろだし…



見た目ぐろい…



私最悪…


花嫁修業しなきゃ…


料理ちゃんと勉強しなきゃ…



こんなの琉に見せたら絶対笑うか怒るか…



うぅ…


琉なんか嫌…


意地悪…意地悪!


久しぶりの料理にこの要求はきつすぎです!


琉…琉〜


私は涙目だ。