「あたし、昨日彼氏んち泊まった!」
「えっ!?」
「本当嬉しかった!瑞穂がさらに羨ましくなったよ!あんなのが毎日続いたらいいな…」
「私らは別に。琉ひどいもん。命令大好き自分一番。」
「でも好きで一緒だからいいじゃん!」
「うっ…」
たまにきついけど。
「瑞穂いいな〜。てかてかぁ、同じ家にいて何もないのはマジなわけ?」
「う、うん。私が拒否るからそれだけは琉が折れて…」
「だめだなぁ…瑞穂は。」
「タイミングがわからない。不安だし、不安がなくなる日が来るかが…」
「瑞穂ぉ…」
「今のままがいいよ。」
「瑞穂は子供だね。」
「は?」
「琉君モテるんだし、頑張りなよ?ちゃんと繋ぎ止める!」
「はい?」
私は奈美を見る。
「あたしの元彼。うまくいくと信じてたのに向こうがだめで…」
「え……」
「琉君はモテるんだよー?瑞穂。取られないように!」
「り、琉は大丈夫だもん。」
「そ?まあ、一応忠告したから気をつけて。琉君にいっぱい愛をあげれば大丈夫!」
「あ、愛?」
「瑞穂ファイト!」
「は、はぁ…」
愛かぁ。
琉に私が甘えるとか考えるだけでおかしいし。
琉が誰かに取られる?
そんなの考えない。
考えたくないし…信じたいから。
今のままだよ…きっときっと…
「おい、瑞穂!」
――ビクッ。
琉に突然呼ばれ私は琉を見る。
「な、何?」
「瑞穂、弁当持って来た?」
「へ?」
琉は笑って私に近づいて来た。
べ、弁当!?
わ、忘れてたぁ…。
今日は違うんだ!
「わ、忘れました…」
琉、怖い〜
さっきから笑ってるし。
「やっぱりな!バカ!寝不足する時間あったら作りやがれお前はどうしようもないな!」
「だ、だってぇ…」
こんな琉がなぜモテる…?