〈ガチャ〉



風呂から上がると私は琉の部屋へ。


「上がったよ〜」


「おう。」


琉は読んでた雑誌を閉じ、私を見た。


「もう寝る?」



私は琉に聞く。



「ああ…うん。瑞穂は?」


「寝ようかな。」



でも


マジで琉の部屋で寝るんだなぁ…。


「琉、私…床で寝るよ。布団借りてきてくる…」


「なんで?」


琉は私を見つめる。


「ほら、寝相悪かったら嫌だし…いびきしてたら…」


「俺がいいんだからいいんだよ。」


「でも…」


「付き合ってるのにくっつけねぇのは嫌だよ。」


「なっ…」


「何もしないよ。今日は。」


「今日は!?」


「とにかく来やがれ。」


「う、うん…」


マジで…?



そんなの…



ドキドキだよぉ。


「瑞穂、布団入れ。」


「り、琉から。」


「なんだよ?そんな緊張して。俺に何かされるとでも?」


「ち、違うよ…」


「大丈夫だから。」


琉はそう言うと布団に入る。


どうしよ…、


マジで



琉と同じベッド…?


「瑞穂、来いよ。」


「う、うん…」



私はそっと布団に入る。


心臓はやばい。


琉のばか。



「瑞穂、おやすみ。」


私が布団に入ると琉は笑って言い目を閉じた。



そうだよね…。


私ばっかドキドキしてるし。


琉のあほ。


ドキドキしてなかなか眠れない。


やばいよ…琉。


琉…。



すると


〈ギュッ〉



琉は私を抱きしめてきた。


り、琉!?


「これで我慢しといたる。」



――ドキッ。


心臓の音は琉に聞こえちゃうかな?


琉と密着してる。


「お、おやすみ…」


だけどドキドキしながらも目を閉じた。


なかなか眠れないかもしれない本日の夜。