拓君が行くと私は教室に戻ろうとする。
すると
「…奈美…」
奈美が立っていた。
「拓君はどうしたって諦めつかないよ。今は。」
奈美は私に近づきながら言う。
「でも…けじめだし。このままは嫌やったんだ。」
「瑞穂…」
「素直に気持ち伝えたかっただけ。拓君はああ言ってるけど私は琉だけだから。」
「瑞穂は気にしないで琉君だけを見てればいいんだよ。」
「そうだけどなんかもやもやして。拓君と友達に戻れるまでまだまだみたいだから私は待つしかないね。」
「瑞穂…」
「男友達も彼氏もなんてわがままはだめなのはわかってるけど。」
「大丈夫だよ瑞穂。いつかは。」
「うん。」
私と奈美は教室に戻る。
琉は琉。
拓君は拓君。
ちゃんとしろ瑞穂。
「瑞穂、琉君と仲良くやらないとだめだよ?」
「うん…」
「もうすぐ瑞穂の誕生日じゃん。」
「あ、そういえば…」
「何かもらえるでしょ?」
「ん〜どうかな?琉だし。」
「いやいや、付き合ってるんだから指輪やネックレスくれるよ!」
「そうかな?私の誕生日覚えてるのかな?去年は何もなかったし。」
「大丈夫だよ〜。」
「うっ…」
「琉君に甘えたら?何が欲しいとかたまには。」
「絶対無理。」
「瑞穂は可愛くならなきゃだめ。」
「は、はい?」
「彼女なんだからさ。」
「琉には甘えたくないもん。」
「もう瑞穂は…。」
奈美は呆れる。
琉に甘えるとか私〜。
はぁ…
誕生日かぁ。
この時期は複雑だ。
両親の命日もあるからなぁ。
時々思い出す。
毎年の夏は複雑だ。
しっかりしなきゃね。
琉がいるんだし。
でも
あさってなんだ…。
誕生日は来週だし。
琉は誕生日を覚えているのかな?
今年の夏はどんな夏になるんだろう。


