甘い恋



いつものようにお兄ちゃんは家に友達を連れてきた。何時も、お兄ちゃんは友達を家に連れて来るとすぐ自分の部屋に行ってしまう。私は、何時もリビングにいる。リビングにいると、玄関から誰かが家に入って来ると、少しだけ来た人の顔が見える。

今日もいつものように見ていた時、私の胸がキュンとした。初めて見る顔。なんか分からないけど私にとって初めての体験。分からないこの気持ち。どうにも、ごまかしようがなかった・・・

何なのか分からない気持ちになって5時間が過ぎた―

そして、やっと分かった。好きになっちゃったと・・・ちょうど、その頃お兄ちゃんの友達が帰った。また、一瞬あの顔が見えキュンとした。

お兄ちゃんに聞いてみた
「今日初めて来た子って誰?」
お兄ちゃんは教えてくれた。
「俺のクラスメイトの高山聡。何でそんな事聞くの。」
私は
「いや・・・別に・・・」
と答えた。

私は、お兄ちゃんの中学の卒業アルバムを見た。お兄ちゃんは中学から男子校でエスカレーター制で高校に行けてしまうから。すると、見つけた。また胸がキュンキュンとした。高山聡。写真を見るだけでキュンキュンとしてしまう。

2日後―
又、来たぁ。聡くん。リビングから見える一瞬だけ。あの一瞬が私にとって幸せだった。
そして、帰り。又、一瞬だけ見えた。私は、あの一瞬が幸せだった。

その日の夜お兄ちゃんに
「お前のメアド高山に教えて良い?」
と言われ、私は驚きながらも
「う、ん。良いよ」
と言った。

2時間後―
私の携帯が鳴った。
開いてみると・・・

 こんばんは。高山聡です。よろしく!

と言うメール。ビックリしたが、すかさず返信をうった。

 宜しくお願いします。

その日はそれで終わった。