お試し恋愛


ち……こく?

頭の中で必死に言葉を理解しようとする。

でも何故かボーっとしていて頭が回らない

それでも脳みそをフル回転させて考える。

……ちこく。

「……っ遅刻!?」

まさかと思いリビングの時計を見ると、

針は4の数字を指していて。

「はっ、8時20分!?」

やばっ!あたし、テレビ見てるうちに眠っちゃってたんだ!

どうしよう、このままじゃ遅刻しちゃうじゃん。

時計を見ながら1人焦っていると、

「つか、起こしてやったんだから感謝しろよ」

ムスっとした顔でこっちを睨む理矩。

あ……そっか。理矩が起こしてくれたんだ。

……いっつもあたしに毒舌発言連発するくせに……

意外と優しいんじゃん。

「ありがとね」

感謝の気持ちを込めて笑顔で言ったら、

「キモっ、マジきめぇから」

と、本気で毒づかれ、

「あ、あははは……」

ひきつった笑顔のまま、なんとか言葉を発する。

そんな本気で言われたらあたし、結構傷つくんだけど……

っ、なんて、そんなこと言ってる場合じゃなくて!

「どうしよう……」

小さな声であたしが呟くと