お試し恋愛


「よしっ、完璧!」

最後にもう1度鏡で確認してから

時計に目をやる。

7時50分。

急いだのに意外と早く準備終わっちゃったな~。

ゆっくり準備すれば良かったかな、とか思いながらリビングのソファに座る。

あたしの家からだと学校まで徒歩で20分かかる。

自転車通学はしてもいいけれど、あたしはいつも歩いて学校に行く。

理矩は自転車で行ってるみたいだけど。

自転車だと10分もあれば着くので理矩はあたしより家を出るのが遅い。


テレビでも見て時間潰そうかなー…

朝だからニュースしかやってなくて、つまらないけど。

…はぁー、眠たい



╼╼╼「…歩、莉歩、莉ー歩!」

ん……何?

「ったく、起きろ莉歩!」

ベチッ

「っ、痛~」

強烈な痛みに目を開けると、そこには呆れ顔の理矩がいて。

ん、あれ。あたし、何してたんだっけ?

「莉歩さ、遅刻したいわけ?」

首をかしげて訊ねる理矩に、

「……ん?」

頭の上にハテナマークをたくさん浮かべているあたし。