少しだけ考えた様子の彼は、
「うん、めっちゃ重いから。明日筋肉痛だな」
と言ってガチャリと鍵を開け、家に入る。
「うそっ!やっぱり……ごめん。こんなことさせて」
と玄関に座らされながら謝ると
プっと吹き出し、ハハハハと笑い出した。
ポカンとした表情のあたしを見た蓮弥は
「いや、冗談に決まってんじゃん?莉歩って、騙されやすいっしょ」
とまた笑い始めてしまった。
状況を一気に理解して、カァっと顔が赤くなっていくのが自分でも分かる。
「さっ、最低っ!もう、帰ってよ!」
今も笑い続けている蓮弥を見ていると急に腹が立ってきて、痛みを我慢しながらローファーを脱ぎ、蓮弥を玄関に残し、2階にある自分の部屋に向かった。つもりだったのに。
「っ……」
やっぱり足の痛みは1人で歩けるほど軽くなくて、あたしの声を聞いた蓮弥は、慌てて靴を脱ぎ、倒れそうになったあたしを支えてくれた。
「おまえ、バカだろ。……もっと俺を頼れよ」
いきなりの発言にビックリして、蓮弥を見ると、何故か顔は赤くて。
少し悲しげな表情をしていた。
なんだか申し訳ない気持ちになり、ごめんと謝ると
「ん、とりあえず、部屋まで行くか」
と、またあたしをおんぶして部屋まで連れて行ってくれた。
