お試し恋愛


外も、暗くなってきてしまった。

優姫、もう家着いちゃったかなぁ

理矩も、ちゃんとしてくれてんのかなぁ。

優姫、嫌な思いしてないといいけどな……




「あ、そういえば、名前。聞いてなかったよね」

と彼が今にも走り出しそうだった自転車にブレーキをかけ、聞いてきた。

「あ、あたしは莉歩。3組の星野莉歩」

と手短にクラスと名前だけを告げる。

……優姫が待ってるから早く帰りたいのだけど、送ってもらう立場だからそんな失礼な事は言えない。


そうすると今度は彼が

「俺はレンヤ。1組の川島蓮弥。ちなみにバスケ部だから♪」

覚えといて、と言うと

「じゃあ、莉歩でいいよね?俺は、蓮弥でいいから♪」

「あ、え……」

と勝手に決められてしまった。