「ほーい」
のんきに返事を返して、ぐ、と扉に力をかける。教卓へ向かうまでの、いろいろな視線に耐えながら正面を向いた。後ろでは南センセが私の名前を黒板に書いている。
「今日からこのクラスに転入してきた、遠野時雨さんよ。自己紹介お願いね」
「遠野、時雨です。えぇと、結構フレンドリーな方だと思うのでどんどん話しかけてくれると嬉しいな。もちろん、こちらからも話しかけますけどね。ともかく一年間、よろしくお願いします」
「はい、ありがと。遠野さんの席は、とりあえず今は窓際の一番後ろしかないの。急きょ作ることになったからね。日差しが気持ちいいだろうけど、居眠りはしないように!」
「ははっ、気を付けます」
「一時間目は自習、ってなわけで仲良くなっておきなさい!」
私が席について南センセが出ていくと、私の前の席の子がグルンと勢いよく振り返ってきた。
「初めましてっ!あたし草薙ユイっていうんだ。よろしくぅ!」
「おおっ、いいノリですね!私は遠野時雨。よろしくお願いします」
気の強そうな顔、ハキハキとした話し方。草薙ユイと名乗った彼女は私の中で早速いい人認定が押された。
「ねーねー、時雨って呼んでもいい?」
「もっ、もちろん!じゃあ私もユイちゃんって呼んでいい?」
「ちゃん付けかぁ……うん、悪くない!今日からあたしら、友達ね!」
「ふふっ、そうですな!」
パンッ、と手をあわせて笑い合う。早速友達増えました。
草薙…ユイちゃんとの会話が一段落ついたところで、こちらをチラチラ見てた人たちが話しかけに来る。
「ねぇ、遠野さんってさ前の学校で部活何してた?」
「遠野さん、気になる部とかある!?」
「スリーサイズはー?」
「バカ男子っ!それセクハラっ!」
「じょ、冗談だってば」
「え、ええと……」
私は苦笑しながら、一つ一つの質問に答えていった。ユイちゃんが、よく質問さばけるね、と感心したように呟いていたのも、勿論聞いてたよっ。
昔のあだ名は聖徳太子でしたからね。十人とはいかずとも、五人位なら聞き分け可能で
す。
そうしてるうちに、いつの間にか自習時間は終了を迎えていた。
のんきに返事を返して、ぐ、と扉に力をかける。教卓へ向かうまでの、いろいろな視線に耐えながら正面を向いた。後ろでは南センセが私の名前を黒板に書いている。
「今日からこのクラスに転入してきた、遠野時雨さんよ。自己紹介お願いね」
「遠野、時雨です。えぇと、結構フレンドリーな方だと思うのでどんどん話しかけてくれると嬉しいな。もちろん、こちらからも話しかけますけどね。ともかく一年間、よろしくお願いします」
「はい、ありがと。遠野さんの席は、とりあえず今は窓際の一番後ろしかないの。急きょ作ることになったからね。日差しが気持ちいいだろうけど、居眠りはしないように!」
「ははっ、気を付けます」
「一時間目は自習、ってなわけで仲良くなっておきなさい!」
私が席について南センセが出ていくと、私の前の席の子がグルンと勢いよく振り返ってきた。
「初めましてっ!あたし草薙ユイっていうんだ。よろしくぅ!」
「おおっ、いいノリですね!私は遠野時雨。よろしくお願いします」
気の強そうな顔、ハキハキとした話し方。草薙ユイと名乗った彼女は私の中で早速いい人認定が押された。
「ねーねー、時雨って呼んでもいい?」
「もっ、もちろん!じゃあ私もユイちゃんって呼んでいい?」
「ちゃん付けかぁ……うん、悪くない!今日からあたしら、友達ね!」
「ふふっ、そうですな!」
パンッ、と手をあわせて笑い合う。早速友達増えました。
草薙…ユイちゃんとの会話が一段落ついたところで、こちらをチラチラ見てた人たちが話しかけに来る。
「ねぇ、遠野さんってさ前の学校で部活何してた?」
「遠野さん、気になる部とかある!?」
「スリーサイズはー?」
「バカ男子っ!それセクハラっ!」
「じょ、冗談だってば」
「え、ええと……」
私は苦笑しながら、一つ一つの質問に答えていった。ユイちゃんが、よく質問さばけるね、と感心したように呟いていたのも、勿論聞いてたよっ。
昔のあだ名は聖徳太子でしたからね。十人とはいかずとも、五人位なら聞き分け可能で
す。
そうしてるうちに、いつの間にか自習時間は終了を迎えていた。
