キーンコーン、カーンコーン…

授業の終わりを告げるチャイム。
私は、先生に委員の仕事で呼び止められてしまった…

委員の仕事が終わると、教室まで急いだ。

ガラガラ、バン…

「はぁ、はぁ…」

びっくりした、だって…市川くんがいるんだもん。

「遅かったな。」

「うそ。帰ったかと思った。」

市川君は、自分が乗っていた机から降りて私に近づいてきた。
そして…

「帰ろうと思った。」

そう、笑いながら言う市川君がとても可愛く見えた。
男の子に可愛いとかいけないと思うけど、なぜだか可愛く見えた…。
そんな市川君を見て、私まで笑顔になれる気がした。