自分の部屋のベッドに寝転がって携帯を覗き込む。
窓から差し込む夕陽はとっくに沈み、夕飯を終えた私は鷹宮くんからのメールの返信に困っていた。
「……明日の朝練かぁ」
そう、彼からのメールに書かれていた内容は、明日の朝練を身に来てほしいというものだった。
バスケ部はインターハイに向けて効率的な練習が出来る様に、朝練する日をメンバーで割り振って、少人数で練習しているらしく、明日は彼を含めた5人だけらしい。
その練習を是非私に見てもらいたいと彼はメールに綴っていた。
「なんで、私なんだろう」
不意に出たその疑問は尤もな事だった。
彼はクラス一と言っても過言ではない程モテる。
あの多彩な話術と端麗な容姿から女子達からは圧倒的な人気を誇る鷹宮くん。
私は一年の頃から同じクラスだったけれど、大した交流は無く、本当にただのクラスメートだったはずだ。

