『怒ってる?』

「いや」

『好きって言わないってゆったのに、ごめんなさい』

「あぁ」

『…いきなり泣いてごめんなさい』

「うん」

『怒ってる?』

「いや」

「お決まりですか?」

店員がオーダーを取りに来て冨田がますますクッションに埋もれる。

「何飲むの?」

『…ホットミルク』

「ありますか?」

「はい、ございます」

「じゃあホットミルクとコーヒー」

「かしこまりました」