「もうすぐ、クランクアップ

するから・・・

もう少しだけ待ってて」


「・・・・」


「そしたら、美鈴だけのオレになるから」


「え?」


「ドラマのオファーは、もう受けない」


「な、なにいってんの?」


「歌えたらそれでいい」

「バカ!仕事減っちゃうじゃん」


「恋愛ドラマは受けないってこと」


「・・・・」


「オレ、これでも人気アイドルだぜ?

仕事はいくらでもある」


オレの笑顔に美鈴も顔をほころばせた。