「何で、注射って

こんなに難しいの?」


嘆いてる私に、透哉が言った。



「始めて間もないんだから、

仕方がないよ・・・それより」



透哉が自分の腕を見つめた。


「この注射の痕、薬やってるって

勘違いされたらどうしようか?」


透哉が言ったから、私は慌てた。


「違います!練習台ですって、

ちゃんと言ってね?!」

それを面白そうに笑う透哉。