もう、そこにいる。


ぐいっ

「…………えっ?」

「雄飛先輩!!!」

「あ、あぁ…………」

柊さんはパァッと
顔を明るくして
笑顔で話しかけてきた。

「雄飛先輩授業
どうしたんですか??」

「あ、ちょっとむ………
腹が痛くてさ………」

「たいへんですね!
体冷やさないように
気をつけて下さい!!!」

「あ、ありがと………」

「じゃあ、私授業行きますね!!
あ、先輩、私………先輩の事、
諦めませんから!」

「あ……………」


返事をする間もなく、
柊さんはまた走っていった。