「健ちゃんの言う通り、実は俺らデキてたんだよねー」
ドアの方からの声に全員が振り向く。
そこに居たのは、酔っぱらって寝てたはずの大雅さん。
「大雅、寝てなくて平気なの?」
「って朔ちゃん、俺の言葉に少しのツッコミも無し?
まぁデキてたってのは嘘だけど」
そう笑いながら近づき、健吾さんの手からお酒を奪って飲み始める。
奪われた健吾さんは何か言いたそうにしたけれど、そのまま何も言わずに柿ピーを口に放った。
「でさ、健ちゃん。なんの話してたの?」
「あぁ?聞いてたんじゃねーの?」
「んや、“デキてるように見えた”とか言ってんのが聞こえただけ」
「あー…別に気にすんな。
ちょっと昔話してただけだから」
健吾さんはそう言った後、「思い出されたらまた面倒だ」と小さく息を吐いた。
それを聞いた大雅さんは不思議そうに首を傾げたけれど、特に気にしてる様子は無かったから、私も朔也さんも何も言わずに小さく微笑んだ。



