――…と、言いかけた時。
健吾さんが「あぁ思い出した!」と笑って朔也さんを見た。
そして二人は笑顔のまま私を見て、言う。
「「ハンバーガーにピクルスは必要か否か」」
………。
え?
「えっと…あの、そんなことで喧嘩したんですか?」
「うん、“そんなこと”で大喧嘩。
ひと月以上口聞いてなかったかもしれない」
…ハンバーガーの、ピクルスで大喧嘩…。
まぁ、「あの二人らしい」と言えばそうだけど。 でも…、
「巻き込まれた俺らは大変だったよなぁ」
…やっぱり、そうですよね…。
「龍輝を宥めるのは簡単だったけど、大雅はなかなか難しい奴で。
いつも一緒だったのに、その時の大雅は一人で居ることが多かった」
「あの…、その後二人はどうなったんですか?」
「んー、龍輝が歩み寄って大雅が折れた。かな。
というか、その時の龍輝は何で喧嘩してたかを忘れてたみたい。
今まで口聞いてなかったのに、ある日突然“メシ食いに行こう”って大雅を誘って。
で、行った先がまさかのハンバーガーショップ。
大雅はすっごく呆れてたけど、でも笑ってた」
…あはは。
それもあの二人らしい、っていうか、龍輝さんらしいなぁ…。
「それからのアイツら、それまで以上に仲良くなったよなぁ。
龍輝と朔也をしょっちゅうからかってた大雅だけど、俺から見りゃあ龍輝と大雅がデキてるように見えた」
健吾さんのそんな言葉に笑う朔也さん。
と、その時。



