心臓の辺りが、ズキンと鳴った。




「水族館で会った時から俺、ずっと真由のことが頭から離れなくて。
一目惚れ…って表現はおかしいかもしれないけど、でも俺、真由に惚れてるんだ」

「………」


「だからまた一緒に居たい。
真由のこと、幸せにしたいんだ」


……なに、これ…なんなの…。


「俺、本当に真由のことが好きなんだ」


…なんで今更、そんなこと…。


「ずっと大切にする。
だから、俺と一緒に居よう?」


…大切に…?


“俺、処女としてみたかったんだよねぇ。
だからお前と付き合ったのにさぁ、ヤらせてくれないんだもん。
で、もう他の女見つけたからお前要らねーわ。”


…そう言ったアンタが、私を大切にする?




「…馬鹿じゃないの…」


…アンタの言葉なんて、私は信じない。


「私は、アンタとやり直すつもりなんてっ…――!!」


――…っ……!?




「俺、マジだから」


…耳元で聞こえた声。


「…っ……んっ…」


その次の瞬間、涼太くんの唇が私の唇を塞ぎ…、
力強く抱き締められたことにより、体の自由も奪われていた。